子どもたちと一緒に映画を観るんだけど、どんな映画がいいかなあ
そんなときにおすすめの映画を紹介するね
【この記事で伝えたいこと】
- 子どもたちと一緒に観たい映画を、わが家の5段階評価つきで紹介
- それぞれの映画のレビューや無料動画情報をまとめた記の紹介
うちは自宅のテレビで家族といっしょに映画を楽しむことがほとんどだよ。出かけなくてすむから便利だよね
おすすめの作品を順番に紹介していきます。
ご自宅やご自分の端末で、ぜひご覧ください。
ビリーブ 未来への大逆転
弁護士として性差別の撤廃に尽力したルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)氏。
若いころは自らも差別と闘い、米最高裁判事を務めた晩年はリベラル派判事の代表的存在としてアメリカ社会で大きな影響力を持ち、2020年に惜しまれつつ亡くなった彼女の実話に基づく映画。
女性だけでなく、男性にとっても観るべき映画。自分の信念を貫く尊さをあらためて考えさせられる映画だよ
さまざまな差別にめげずに死ぬまで闘い続けた彼女の人生をみていると、ささいなことで悩んでいるのが馬鹿らしくなってきます
いやー、まだまだ女性差別が激しかったであろう当時の司法界で、あれだけ意思を曲げずに女性が活躍したんだから、そうとうな意思の強さだよね。悩みごとがあって自分の意思が揺らいでいる人には、ぜひおすすめする映画だよ
性にせよ、人種にせよ、実力があるのに能力とは全く別の理由で活躍できないなんて本当に悔しいよね。社会にはそういう現実もあるということも子どもたちには知ってほしいし、負けずに成功した人もいるってことも、なおさら知ってほしいよね
Fukushima 50
2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故がテーマ。
未曾有の歴史的事の関係者があの日、どのように対応したのか。
俳優陣が豪華すぎてリアルな感じが薄れた印象がなくはないんだけど、日本人として、やっぱり観ておかなければならない映画だよね
命を懸けてでも原発と近隣住民を守ろうとした作業員のかたがたの勇気に、見えない力を分けてもらえそうな気がします
細かいことはさておき、基本的に史実にもとづいて描かれた映画なんだよね。なので、いやでも歴史に残るであろう日本の大事件を必ず観ておく必要があるよね。ただ、主人公が大物すぎて、すこしリアリティに欠けてしまってみえるのが残念
原発事故のことを知らないお子さんも多いと思うので、いつどこで何が起きたのか、映像とともに知ってもらえるから貴重な映画だよね
マンデラ 自由への長い道
南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)撤廃に人生を捧げたネルソン・マンデラ氏の自伝の映画化。
私たちがこの映画をみた2020年は米国発の人種差別反対運動「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命も大事だ)」が注目された年。
アパルトヘイトも人種差別を象徴するテーマだからね。家族の関心も高かったので、観てみたよ
27年も収監されながら前を向き続けたマンデラ氏の生き様に勇気をもらえそうですよね
世界各地で、いまだなくならない人種差別問題。その一つの象徴だったのがアパルトヘイト問題で、生涯をかけてあらがい続けたのがマンデラ氏だよね。彼の人生に学ぶことは多い。でも濃密な人生を短い時間に詰め込みすぎたきらいがあるかなあ
グローバルな時代になるにつれ、今の子どもたちも将来的に海外で働くケースが増えるよね。そうすると、やっぱり差別を受ける機会があるかもしれない。もちろん差別する側に回ってしまうリスクもある。だから、差別と闘ったマンデラ氏の人生を観て、なにかを感じ取ってもらいたいよね
ザ・サークル
巨大SNS企業を舞台に、ソーシャルメディアの影響力の恐ろしさをあらわにする映画。
やや現実離れしたストーリーなんだけど、「近い将来に起きても驚かない」感じがして、観おわった後で少し「こわいな」と思ったよ!
予告編の出だしは「いかにも現代風」のSNSのCMみたいな感じですが、どうやら「サスペンスの色合い」が濃そうな映画ですね
プライバシー保護の観点から「SNSは怖い」と何となく思っていたけど、この映画をみると「本当に恐ろしい」と背筋が寒くなるよね。テクノロジーの進化がすさまじすぎて、どこまでリアルな話なのか検討もつかないんだけど、SNSは現代社会に不可欠なツールになってしまっているから観ておきたい映画だね
SNS時代に生まれた子どもたちには絶対に観てもらいたい映画だよね.中学生の娘がちょうどSNSを触りだしたタイミングだったので、教訓のためにも観てもらったよ
黒い司法 0%からの奇跡
米国で冤罪(えんざい)の死刑囚を支援するために奮闘する弁護士の実話を映画化したヒューマンドラマ。
人は人を、かくも残酷に差別できるのか―。
この世界に生きる1人の人間として、絶対にみてほしい映画です。
「真実」と「希望」のために困難に立ち向かっていく主人公たちの姿に勇気づけられたよ!
高いハードルに直面してもあきらめない姿は子どもたちにも観せたいところだよね。テーマが少し難しいけど、そこはボクたち親が解説すれば大丈夫
世界一キライなあなたに
イギリスの作家ジョジョ・モイーズが2012年に発表し、40カ国以上で翻訳されてベストセラーとなった恋愛小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」の映画化。
一見すると若い2人の恋愛映画ですが、事故で障害をもった男性の人生を通じて「生きることの意味」を考えさせる良作です。
テーマ自体はちょっと難しいんだけど、ぜひ子どもたちと一緒にみて家族で議論をするきっかけにしてもらいたいな
際どいシーンもなさそうなので、お子さんも安心して観られますね
うっとりする恋愛ドラマをとおして「生きることの意味」「死ぬことの意味」を考えさせる映画。事故にあって障害をもつことになった主人公のウィルの生活は、現実世界ではもっと厳しくて残酷なのだと想像できるので、甘美な映画の世界との落差が少しだけ気になるかな。とはいえ、エド・シーランの挿入歌もふくめて見どころ満載で心からおすすめできるよ
「生死を扱うテーマが子供には少し重い」のと、特にラストで日本人には一般的に馴染みのうすい課題が描かれているので、ひょっとしたら「子供には自分の中で消化するのが少し難しい」かもしれない。ただ保護者と一緒にみて視聴後に話し合うことで理解を助けてあげることもできるからね。ぜひお子さんと一緒にみてね
わたしは、ダニエル・ブレイク
イギリスの地方都市を舞台に、市井の人々の格差や貧困、行政の官僚主義を批判的に描いた作品。
物語はずっと淡々としたタッチで進んでいくんだけど、それが逆に、現実感をもって感じられて、社会の理不尽さに自然と怒りがわいてくるよ
イギリスの世界的巨匠ケン・ローチ監督が手がけ、カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」を獲得した名作ですね
淡々とした日常の描写をつうじて、イギリス社会が抱える深刻な貧困問題と、本当に困った人に支援を手を差し伸べない福祉行政の官僚主義を鋭くえぐった作品。絶望的な描写が続いて悲しくて、そしてイライラが募るんだけど、「人間が尊厳をもって生き抜く」ことの大切さを教えてくれる名匠ケン・ローチ監督の不朽の代表作だよ。絶対におすすめ!
福祉行政の役人とのやり取りとか、社会経験のないこどもには少し理解が難しい描写がつづくので、小さなお子さんにはハードルが高いかもしれないけど、貧困は日本でも根深い問題だし、官僚主義をめぐり社会の理不尽さの片鱗でも子どもたちに分かってもらえたら、こんご生きるうえでの糧になるはず。無理してでも一緒にみて、家族で議論するといいかな
家族を想うとき
イギリス東部の一般的な街を舞台に、宅配ドライバーや介護士としての日々の労働に振り回され、崩壊の危機に瀕する家族のさまを描いた社会派映画。
普段なにげなくAmazonの宅配を多用しているんだけど、そのうらで過酷な仕事に従事している人がたくさんいるという現実を突きつけられ、自分に何ができるのか、できないのか、いろいろと考えさせられる映画だよ。現代に生きる者として、必ず観るべき映画だよ
上で紹介した「わたしは、ダニエル・ブレイク」と同じで、イギリスの社会派映画の世界的巨匠ケン・ローチ監督の作品ですね
うまく言えないけど、もう衝撃的な内容。生きるための労働、家族のための労働なのに、働けば働くほど身も心も削られ、家族の余裕がなくなり、みなの心が離れていく
登場人物の家族の1人の言葉にハッとする。「息ができない」。なにか特別なことが起きたわけでなく、日常の暮らしのまっただ中にいるだけなのに、息が苦しくなる過酷な状況
映画の途中で主人公夫妻の娘がしでかした行動に、胸がしめつけられる。淡々とした展開が、逆に物事の深刻さを浮きだたせる。ケン・ローチ監督はすごい!
社会の過酷な現実を淡々と冷徹に描く映画。子どもたちには少し難しい話かもしれないけれど、小さなころから社会の現実を知ることは重要
特にいろんな意味でめぐまれた環境にあるお子さまには、ぜひとも観てもらいたい。社会はそんなに甘くないのだということを知ってもらうために
プーと大人になった僕
「くまのプーさん」に出てくる少年クリストファー・ロビンが大人になったあと、プーと奇跡的に再会したことから展開する感動的なストーリー。
大人になって忘れがちになっていた「大切なこと」を思い出すきっかけになるいい映画だよ
わが家の感想と評価をかんたんにお伝えします。
児童小説「くまのプーさん」やディズニーの世界観を保ったまま、大人がみても、忙しい毎日の中で忘れがちだった「人生における大切なもの」を思い出させてくれる温かい映画
ありえない設定ではあるけれど、とくに毎日の仕事や勉強で忙しいかたに観てもらいたい映画だよ
とにかく映画に出てくるプーが愛おしい。ふだんはクールな感じの中学生の娘も、ところどころで「かわいい!」「かわいそう!」と思わず漏らしてしまうほど。
映画の大きなテーマは「『人生の大切なもの』を大人に思い出してもらう」ということだと思うけど、子どもたちも何かを感じ取ってくれるんじゃないかな
弱虫スクービーの大冒険
アメリカで1969年から放送されている人気アニメ「スクービー・ドゥー」を原作とする長編アニメ。
少年シャギーと野良犬のスクービーによる友情の物語で、大人でもちょっとウルッとする内容だよ
わが家の感想と評価をかんたんにお伝えします。
主人公のシャギーと野良犬スクービーがけんかをしたり仲直りをしたりの友情物語。スーパーヒーローのブルーファルコンも悩みを抱えながらも前向きに立ち直っていくさまが描かれているんだ
だから、大人がみても感じるところはあるし、コメディーの要素がいっぱいあって親子ともども楽しい気分になれる映画だよ
一方で、ストーリーが少しだけわかりにくいかも。あと、くすっと笑えるジョークがふんだんに散りばめられているんだけど、アメリカやイギリスの文化や背景を知らないと理解できないのもあるかな
勧善懲悪のヒーローものの要素とコメディー映画の要素が交じっていて、お子さまには最適
ちなみに、息子は「いっぱいジョークが出てきておもしろかった」とにっこり。中学生の娘も「funnyでheartwarmingだった」。ふだんは割とツンツンしている娘も、シャギーとスクービーが友情をはぐくむ場面で「Ahh!」と感嘆の声をあげていたよ!
ナイブズ・アウト
「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督が、イギリスの誇る「ミステリーの女王」として有名なアガサ・クリスティーに捧げるためにオリジナルの脚本を執筆した極上の密室殺人ミステリー。
「007」シリーズでジェームズ・ボンド役を務めたダニエル・クレイグが味のある探偵役を演じているよ
わが家の感想と評価をかんたんにお伝えします。
登場人物が多くて最初は「人間関係がややこしいかな」と警戒したけど、思ったほど複雑じゃないし、映画のストーリー展開や組み立てもテンポがよく、ところどろこスリリングで爽快
くすっと笑えるコメディーの要素もあるし、最後はミステリーらしく予想外のオチもあって最初から最後まで楽しめる良質のエンターテイメントだったよ!
ナイブズ・アウトを観る前に、アガサ・クリスティ原作の映画を2本みたんだけど、それらは子どもたちには少し複雑すぎたかな
でもナイブズ・アウトは子どもたちも大満足。子どもたちは2人とも最後まで飽きることなくエンディングを迎え、小学生の息子は「予期せぬサプライズに興奮した」、中学生の娘も「意外な展開がよかった」と笑顔で話していたよ
ヘアスプレー
アメリカの首都ワシントン郊外の1960年代のボルティモアを舞台にした青春映画。
同名のブロードウェイ・ミュージカルを映画化したものなので基本的にミュージカル仕立ての楽しい映画なのですが、中身は当時の「人種差別や外見差別への抵抗」をテーマにした意義深い映画でもあります。
楽しくて、それでいて考えされられて、ときおりしんみり考えされる良作だよ
わが家の感想と評価をかんたんにお伝えします。
「ミュージカル映画の軽やかさや楽しさ」と「差別問題を扱う重厚さ」を兼ね備えた傑作
もともとはロンドンのウェストエンドでミュージカル版を観る前の予習として自宅で観たんだけど、主人公の愛くるしさと意思の強さにも惹かれて最後まで楽しめたよ
「世界はどんどん変化している」「人と違うのがいい」「生きる喜びにハロー」などなど、メッセージは目新しいものではないんだけど、映画のテーマやストーリーとマッチしていて自然と心に突き刺さる感じだったよ
映画の途中で主人公の両親が二人でうたう場面はわれわれアラフィフ世代にも響く内容。たがいに年を取って衰えていっても、老いも含めて相手のよさを確かめ合うような歌詞になっていて、しんみり聴いていたよ
人種差別問題自体は難しい話だけど、ミュージカルタッチで親しみやすい雰囲気だから子どもたちでもすんなり入ってこられる映画だよ
人種差別だけでなく、主人公をみても分かる通り、見た目による差別への抵抗もテーマになっているので、学校や放課後の活動にも当てはまる身近なテーマという点もいいよね
どんな困難があっても、他人がとやかく言ったとしても「自分の正しいと思う道を進め」というメッセージが映画に込められているんだ。映画を貫くこのポジティブなトーンも、お子さまを持つアラフィフ世代にぜひともみてもらいたいと思う大きな理由だよ
プリンス・オブ・エジプト
旧約聖書の『出エジプト記』に記されているイスラエル人のエジプト脱出を描いたアニメ映画。
ユダヤ教の起源にもかかわるストーリーで宗教の知識があったほうが理解が進むけれど、背景を知らなくても勇気づけられる内容の映画だよ
わが家の感想と評価をかんたんにお伝えします。
旧約聖書や出エジプト記、モーゼといった宗教的背景、エジプトやイスラエルの歴史といった知識がないと映画の冒頭のところで中身に入り込むのが少し難しいかもね
ただ、ストーリー自体は難しくはなく、主題歌の「When you believe」が表しているように、「信じれば奇跡が起こる」といった前向きなお話なので、だれでも楽しんで観ることができます
モーゼが海につえをついた後に海が左右に割れて前に道が現れるという話はみなさんも一度は聞いたり見たりしたことがありますよね!
上に書いたのと同じように、宗教的なお話でもあるのでお子さまには少しだけ難しいかもね
うちの子たちはたまたま当時イギリスで教育を受けていて、学校の授業でふつうに宗教の時間があったので割と入りやすかったみたい
映画がその後にミュージカルになったことでわかるように、映画のあちこちで歌が流れる展開なので、お子さまもきっと喜ぶよ
まとめ
この記事では、子どもたちも楽しめる映画や、子どもたちにぜひ観せたい作品を紹介してきました。
どの映画も実際に妻や子どもたちと観て、みなさんにおすすめしたい作品ばかりです!
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